夜間中学とは?

夜間中学とは、中学校のうち夜の時間帯に授業が行われる学級のことを言います。

 夜間中学には大きく分けて二種類あり、「公立夜間中学」「自主夜間中学」に分かれます。公立自主夜間中学はその名の通り、「公立」で入学後は原則週5日、3年間通うことになります。公立中学の夜間学級という扱いになるので、実際に教員免許を持った教員から勉強を教わったり、学校行事に参加したりもできます。次に自主夜間中学について、こちらは民間団体やNPOなどのボランティアによって運営されている夜間中学になります。石川自主夜間中学はこちらに当たります。公立と大きく違う点は活動頻度が公立よりも少なく、石川自主夜間中学では月2回、第二/四土曜日での開校のみとなっています。また、教え方についてもいわゆる「講義形式」と呼ばれるひとりの先生の話を大人数の生徒が聞くというのではなく、様々に工夫がなされており、石川自主夜間中学では「マンツーマン」で生徒一人一人にあった学びを提供しています。

そもそも夜間中学はなぜ必要なの?

 現在の日本にはさまざまな理由によって義務教育を受けることができなかった、あるいはできない人がたくさんいます。背景としては、戦争によって学校に通うことがままならず、今の生活で困難を抱えている、あるいはいじめや不登校などが原因で十分に学習の機会を得ていなかったにもかかわらず「学校の教育的配慮」によって形式的に中学校を卒業したいわゆる「形式卒」、現在進行形で義務教育課程の段階において困難を抱えているなど様々なことが原因で「学び」の機会を必要としている人がいます。

「学び」を必要とする方は年齢・国籍に関係なく存在しており、国際化する社会に連動してこうした「学び」へのニーズは高まっています。こうした流れを受けて、平成28年12月に「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律 」、いわゆる「教育機会確保法(以下、法)」が成立し、この法律の中で中学を卒業した人で義務教育を受ける機会の提供を希望する人に対して必要な措置を講じる義務を地方公共団体が負うということが定められました(同法14条)。

石川自主夜間中学について

 石川自主夜間中学はこうした流れを受けて2021年2月13日に開校しました。「学び」を必要とする人に機会を提供する場として、そして石川県や北陸地域に公立の夜間中学校開校を目指して日々活動しています。活動日や、時間割は以下の通りです。

時間割

はじめの会       15:00~15:10

1時間目     15:10~15:50

( 10分やすみ   15:50~16:00 )

2時間目             16:00~16:40

( 20分やすみ    16:40~17:00 )

3時間目         17:00~17:40

        おわりの会 17:40~

 ※授業すべてに出席しなければならないというわけではなく、一時間分だけ勉強して帰るというようなことも可能です。